真空管よくある質問

目次

最近、海外製の真空管アンプ(電源電圧AC117V)を入手したのですが、日本のコンセント(AC100V)でも使えますか?

A.日本のAC100Vでも動作しますが、電源電圧が約15%も低下した状態では、アンプ各部の電圧も規定値以下となりますので、設計通りのパフォーマンスは到底発揮できません。

  よく、電圧が低いほど真空管を痛めないという話を聞きますが、これは、サウンドを無視した意見で、真空管アンプの正しいオペレーティングとしては、電源電圧AC117Vを使うことをお奨めいたします。

 電器店等には、AC100VをAC117Vに変換するステップアップトランスが販売されておりますので、ACコンセントと真空管アンプとの間にステップアンプトランスを介挿することにより、真空管アンプに規定の117Vを供給することができます。

 つぎに、具体的なステップトランスの購入手順をご紹介いたします。

(1)真空管アンプ側の定格電圧および定格電流をラベル等で正確に確認する。定格電圧は、上記例ですとAC117Vのことです。定格電流は、その真空管アンプが何アンペアの電流を消費するかという値で、例えば、2A(アンペア)と表示されております。

(2)電器店の店員に上記定格電圧と定格電流を伝え、ステップアップトランスを購入する。ここで、ステップアンプトランスにも定格電圧と定格電流がありますので、定格電圧は117Vで、定格電流は、真空管アンプの定格電流2Aよりも大きいものを選んでください。定格電流2Aならば余裕を持って4Aくらいですと安心してご使用になれます。

 なお、本例では、一例として117Vをご紹介いたしましたが、世界各国には、200V等の規格もありますので、入手した真空管アンプの電源電圧の規格を確認し、この規格にあったステップアンプトランスを購入してください。

 真空管アンプ等の電気製品は、使用すべき電圧規格が決まっており、この電圧規格を越えても、低すぎてもだめで、適正な電圧の下で使用するのが最適なのです。 Q.中古で真空管アンプを入手したのですが、点検ポイントを教えてください。 A.中古アンプの場合には、パーツの交換履歴が不明であるため、最低限動作させるためのポイントがいくつかあります。

(1)ヒューズ点検 アンプ本体のヒューズケースからヒューズを取り出し、ヒューズケース、マニュアルまたは本体シール等に記載されている定格電流/定格電圧を確認する。つぎに、ヒューズ本体に刻印されている溶断電流/定格電圧を確認する。

  続いて、アンプの定格電流/定格電圧と、ヒューズ本体の溶断電流/定格電圧とを照合する。ヒューズ本体の溶断電流は、定格電流と同じ値のものを使用してください。

  もしも、ヒューズの溶断電流がアンプの定格電流よりも低い場合には、すぐに、ヒューズが溶断して、アンプとして使い物になりません。

  これとは逆に、ヒューズ本体の溶断電流がアンプの定格電流よりも大きい場合には、アンプの異常で過大電流が流れてもヒューズが溶断せずに、つまり、保護回路が働かないため、アンプ各部が焼損します。

  なお、定格電圧については、ヒューズ本体の定格電圧が、アンプの定格電圧よりも高ければ問題ありません。

(2)真空管点検 真空管アンプの各ソケットに規格通りの真空管が実装されているかを点検してください。ソケット近傍には、真空管の規格(12AX7、12AU7,EL34,6L6等)がプリントされているハズです。規格と違う真空管が実装されている場合には、アンプに電源を入れないでください。場合によっては、壊れることがあります。 正規規格の真空管を入手してから、ご使用ください。

  また、中古品の場合には、各真空管の劣化具合もバラバラですので、当初のパフォーマンスを望むことが難しいのが実状です。とりあえず音が出ている状態が多く見受けられます。中古真空管の場合には、いずれ、モグラたたきのように故障が順次発生しますので、その都度対処とコストが発生します。

  欲を言えば、中古品の購入時点で、真空管を全数交換し、基準のサウンドを確立させることが理想的です。従って、中古アンプの購入時には、アンプ本体コストの他に真空管交換コストを予算に入れて検討されるのが良いと思います。

 高価な中古アンプをそのまま使用するよりも、予算的にワンランク落とした中古アンプを購するととともに、真空管を全数交換したほうが、はるかに、良いサウンドとなります。   §ギターアンプ編 Q.現在使用のMarshallのJCM-800(50w)には、パワー管としてEL34(Marshall純正、WK2/06と記載)が実装されております。経年劣化が進んだため、EL34を交換しようと思っています。EL34ならばブランドを問わず仕様(サイズ、コネクタ部、電気定格など)はほとんど同じなのでしょうか?置き換えることができるのでしょうか?交換後のサウンドとしては、「クリアで太く」かつ「歪が多い」サウンドを希望します。お奨めの真空管を紹介してください。 A.現在お使いのEL34と互換性がある真空管は、EL34はもちろんのこと、KT77または6CA7でブランドは問いません。従いまして、Marshall純正のEL34にこだわる必要はございません。ブランドによりサウンドキャラクタを自在に変化させることができますので、音作りの幅が広がります。

なお、真空管を交換する際には、バイアス調整が必要となる場合がほとんどですが、弊社の逆バイアス調整をご利用いただければ、簡単に交換することができます。

「クリアで太く」というサウンドを作るためには、現在使っているEL34(Marshall純正)よりも高いパワーのEL34をセレクトすることが必要です。高パワー指定のEL34です。

また、「歪みが多い」というサウンドは、現在使っているプリ管(12AX7等)よりも高いゲインのプリ管をセレクトすることが必要です。高ゲイン指定の12AX7[です。

上記逆バイアス調整をご利用いただければ、ご希望のサウンドにすべく、パワーおよびゲインを弊社でセレクトいたします。

Q.ギター真空管アンプ内を点検したところ、プリ管(小さい真空管)とパワー管(大きい真空管)は有るのですが、整流管が見あたりません。どこかに、隠れているのでしょうか。

A.はじめに、真空管アンプの場合には、真空管の放熱とメンテナンス性を優先させなければならないため、真空管を完全に隠匿するような実装はありません。従って、真空管アンプにおいては、真空管は、必ず露出しており、目視で確認できます。なお、プリ管等では、ノイズ対策として、円筒部材によりシールドされている場合もありますが、外形から明らかに真空管と判別することができます。

 整流管が見あたらないということは、整流管が存在しない真空管アンプであると思われます。整流管の代わりに半導体デバイス(ダイオードブリッジ)が使われた真空管アンプです。ダイオードブリッジは、真空管とは似てもにつかない形状とされております。

 また、真空管アンプには、フルチューブタイプとハイブリッドタイプがあります。

 フルチューブタイプは、整流部に整流管、電圧増幅部にプリ管、電力増幅部にパワー管を使ったタイプで、全てのパートに真空管のため高級機種に多い構成です。

 これに対して、ハイブリッドタイプは、整流部に半導体、電圧増幅部にプリ管、電力増幅部にパワー管、または、整流部および電力増幅部に半導体、電圧増幅部のみプリ管という、真空管と半導体を混在させたタイプです。

Q.ギターアンプには、パワー管として6V6GT(2本)、 プリ管としてECC83(2本)および12AX7(1本)が実装されておりますが、歪み不足を感じています。もっとリッチな歪みサウンドを実現する方法を教えてください。

A.歪み不足の主な原因は、プリ管のゲイン不足です。ここで、プリ管のゲインとはいったい何のことでしょうか。一言でいうと電圧増幅度のことなのですが、数式やら公式等の硬い話はおいといて、イメージでご説明いたします。

  ギターの弦を弾くとその振動がピックアップコイルで電気信号(ギター音に対応して変化する波形を思い浮かべてください)に変換されます。この電気信号は、まるで虫の息のように超微弱でスピーカーなんてとても鳴らす元気はありません。

  そこで登場するのがプリ管です。電気信号は、プリ管に入力されると、虫の息から蚊の鳴く音くらいに増幅されます。どれくらいの大きさに増幅するかを数値化したものがゲインで、真空管毎に個体差があります。おなじ12AX7でも、ゲインが高いものや低いものが存在します。なお、プリ管の出力(蚊の鳴く音)では、スピーカーを鳴らすことは到底無理です。

 また、ゲインが高い場合、電気信号を大きくすることができるが、電気信号自体の波形は崩れやすくなるという特性を有しています。この崩れ具合が歪みの正体です。まるで、おいしいものをたくさん食べると、確かに体重は増加するが、体型が崩れるのに似ています。

 一方、ゲインが低い場合、電気信号を大きくすることはできないが、電気信号自体の波形をきれいに保った状態で増幅されます。つまり、歪みにくい(クリーンなサウンド)ということです。この場合の体型での例え話はもうおわかりですね。

 話を戻して、歪みサウンドを実現するためには、「高ゲインのプリ管」に交換することです。ここで注意すべきポイントは、上述したように、真空管は個体差が激しいため、高ゲインとして選別された真空管を入手することです。高ゲインかどうかは、専用の測定器で測定しなければならないため、外見からは絶対にわかりません。

 ちなみに、12AX7とECC83は、呼び方が違うだけで、同じ規格のものです。12AX7は米国系規格の呼称で、ECC83は欧州系の呼称でどちらで呼んでもかまいません。

  よく、「12AX7/ECC83」と真空管に併記プリントされているのはこのためです。

 つぎに、パワー管6V6GTですが、さらに歪ませたければ、低パワーを選択しますが、パワー感が低くなってしまいます。歪みサウンドに輪郭を持たせ、パワー感あふれるサウンドにしたければ、高パワーを選択します。

 余談ですが、パワー管6V6GTは、プリ管の「蚊の鳴く音」を「スズメバチが飛ぶ音」までに増幅し、スピーカーを駆動する役目をしています。 Q.ギタ−アンプの中古品を購入したのですが、スピ−カ−から音がでている最中に突然、小さくなったり スイッチを入れた時にぼそぼそという感じの割りと大きいノイズが出ます。このノイズは不定期に発生します。真空管の全交換を考えています。自分で交換したいのですが、初心者ですので手順、工具などを教えてください。 A.ご報告の状況からは、真空管の劣化が原因である可能性が非常に高いと思われれます。

  ここで、真空管の劣化に伴う現象としては、ノイズ発生(ガザガザ音やブーンというハム音等)と、音量低下(変動も含む)とが挙げられます。これらの現象が発生した場合には、真空管の寿命であり、交換時期です。

  特に、中古アンプの場合には、真空管もかなり劣化していたり、つぎはぎ的かつ無計画に新旧真空管の混在や、異ブランドの無秩序な混在が多く見られます。このような状態では、とりあえず音が鳴っている状態で、設計当初のパフォーマンスとは程遠いサウンドとなります。

  今後のサウンド作りを考慮すれば、全数を新品に交換し、基準となるサウンドを一旦確立させることが重要となってきます。基準が決まってしまえば、つぎに真空管を交換した際に、その差が明確となり、サウンド改善の方向性を容易に見つけられます。

基準無しに、むやみやたらに真空管を交換するのに比べて、経済的かつ効率的に理想のサウンドに近づくことができます。

  つぎに、真空管の交換時の注意点と手順についてご説明いたします。

 脅かす訳ではありませんが、真空管交換には、感電の危険性ととなり合わせであることを肝に銘じてください。 アンプの各部には、数百ボルトの電圧が印加されており、電圧露出部分に直接さわると感電します。

  「ビリッときた」程度の笑い話ではすまなく、時には、死に至るケースもありますので、十分に注意してください。

<注意点> (1)アンプの電源スイッチをオフにし、さらに電源プラグをコンセントから抜いた状態で交換作業をすること(感電防止)。電源プラグをコンセントから抜いた状態であっても、アンプ内のコンデンサに電荷がチャージされているため、各部に高電圧が印加されており、依然として、感電の危険性があります。

(2)交換作業中は、必ず片手(絶縁ゴム手袋装着)で作業し、両手で作業をしないこと(感電防止)。両手で作業した場合、感電すると、アンプ→右手→右腕→心臓→左腕→左手→アンプという閉回路が形成されることにより心臓に電流が流れ、最悪感電死に至ります。

(3)真空管が十分に冷めてから交換すること(火傷防止)。熱膨張の関係より、冷めてからのほうが真空管をソケットから外しやく、作業が楽。

<交換手順> (1)アンプの電源スイッチをオフにする。

(2)電源プラグをコンセントから抜く。

(3)真空管が熱い場合、十分に冷えるまで待機。

(4)アンプの裏蓋のネジ等をドライバーで外して、旧真空管(プリ管(親指くらいのサイズ)やパワー管(プリ管よりも大きいサイズが一般的)の実装位置を確認する。ソケットの位置と真空管の規格(12AX7等)を対応づけて、紙に記入しておく。真空管がシールド筒に入っている場合には、シールド筒を外しておく。

(5)1本の旧真空管を抜く。真空管は、円周上に配設された複数のピンが、アンプ本体に固定されたソケットに挿入された状態で実装されています。 真空管の根本部分を持時した状態で軸方向(垂直方向)に抜くようにして外します。外しにくい場合には、わずかに揺らしながら少しづつ抜いてください。 ここで、パワー管の場合には、根本部分のハカマとガラス部に分かれていますが、必ずハカマ部分を把持してください。ガラス部分を把持すると、ハカマとガラス部との接着が外れルーズとなります。 また、抜ききったときに、力が余って、真空管の頭をアンプ内部にぶつけて破損させる場合がありますので、力加減に十分配慮してください。 旧真空管を抜く順番はどれでも構いませんが、理想的には、信号の流れに沿って、プリ管、パワー管の順番で抜くのが良いと思います。 また、旧真空管には、実装位置がわかるように、外した順番で連番(1、2、3、4等)を付与し、マジック等で真空管に記入しておくことをお奨めいたします。何らかのトラブルが発生した際に、元の状態に速やかに戻すためです。

(6)抜いた1本の真空管の規格(12AX7等)を確認し、この規格と同一規格の新真空管を用意する。つぎに、旧真空管を抜くのとは逆の要領で、当該新真空管を空ソケット((5)で旧真空管が抜かれたソケット)に実装します。なお、真空管とソケットとは、ピン配置が工夫がされているため、円周方向の位置を間違うことなく、実装できるようになっています。ソケットには、完全に挿入してください。挿入状態が甘いと、真空管が脱落しますので注意してください。

(7)残りの旧真空管について、(5)と(6)とを繰り返す。ここで、(5)と(6)とを1本づつ作業する理由は、複数規格(12AX7、12AT7等)のプリ管が混在した状態で実装されている場合に、規格を間違わないためです。

(8)真空管の交換が終了したら、(4)で紙に記入したものと、新真空管の実装位置・規格とを照合し、間違いが無いことを、指差呼称しながら確認してください。目視確認はヒューマンエラーの原因となるので、声を出しながら何度も確認してください。

(9)間違いが無いことを確認したら、電源プラグをコンセントに挿入した後、電源をオンにし、音だしテストを実行してください。

(10)問題無ければ、電源をオフにし、電源プラグをコンセントから外した後、裏蓋を元通りにして、交換作業は、無事終了です。

<免責事項> 真空管交換は、万全の注意の上、お客様の自己責任にて行っていただけますようお願い申し上げます。なお、弊社は、真空管交換作業に伴う事故、火災、傷害の一切の事項に関して責任を負いかねますので予めご了承ください。

Q.バイアス調整とは何ですか?

A.車に例えるとアイドリング時の回転数のようなものです。具体的には、真空管のバイアス電圧を調整し、無信号時に流れる電流を制御することで真空管の動作点を決定する作業を差します。

Q.パワー管を交換する度にバイアス調整が必要ですか?

A.採用した回路によりバイアス調整が必要なアンプと、不要なアンプが存在します。おおむねバイアス調整が必要ですが、アンプメーカーに要否を確認してください。

Q.パワー管交換後にバイアス調整をしないとどうなりますか?

A.交換前後で真空管の特性が同じである場合、調整無しでOKですが、ほとんどのケースでは特性が異なるため動作点がずれ、最悪、過電流による真空管赤熱や、過小電流現象により、不安定な状態となります。

Q.プリ管や整流管の交換時にもバイアス調整が必要ですか?

A.両管共に不要ですので、自由に交換を楽しむことができます。

Q.マッチドペア2本やマッチドクワッド4本の真空管を購入すればバイアス調整は不要ですか?

A.いいえ。マッチドとバイアス調整は別の話です。マッチドは、真空管側の調整であり、一方、バイアス調整は、アンプ側の調整だからです。マッチドペアまたはクワッドを購入されても、アンプ側でバイアス調整が必要となります。

Q.アンプには、外形が小さい真空管と大きな真空管が実装されておりますが役割を教えてください。

A.小さい真空管は、電圧増幅管でプリ管と呼ばれております。このプリ管は、CDプレイヤーやギターからの微弱な音楽信号の電圧を増幅する真空管です。一方、大きい真空管は、電力増幅管でパワー管と呼ばれております。このパワー管は、プリ管の次段に設けられており、プリ管で電圧増幅された音楽信号に対して、スピーカーを駆動するのに十分な電力に増幅する電力増幅管です。音楽信号の流れを川の流れに例えると、プリ管は、上流に設けられており、パワー管は、下流に設けられております。

Q.真空管のエージングとは何ですか?

A.エージングとは、新品(または長期間未使用)の真空管に対して、所定の電圧を印加することにより、真空管の動作を安定化させるための電気的操作をいいます。新車に例えると、エンジンの慣らし運転に相当します。ここで、単に電圧を印加しただけではエージングにはなりません。真空管の規格毎に最適パラメータを設定管理することによりはじめてエージングが完了します。ヴィンテージサウンドでは、独自ノウハウと48時間も要してエージングを実施しております。このエージングシステムは、特許出願中です。

エージングの目的は5つあり、第1の目的は、初期不良因子を有する真空管を出荷前に排除することです。初期不良因子を有する真空管は、実機で使用してからまもなく不良となるため、エージングをしないで出荷するとお客様のアンプで不良となってしまいます。そこで、エージングにより初期不良因子を有する真空管に対して、意図的に不良を発生させているのです。

第2の目的は、真空管の電気的動作の安定化を図ることです。新品の真空管は、電気的特性(ex.プレート電流、相互コンダクタンス)が時間的に変動します。そこで、エージングを実施することにより、時間の経過とともに、変動幅が小さくなり、やがて安定化します。

第3の目的は、真空管の長寿命化を図ることです。エージングをせずに新品の真空管をいきなり実機で使用することは、新車をいきなり高速道路でレッドゾーン走行させることと同じで、真空管を痛めます。そこで、ヴィンテージサウンドでは、低い電圧から徐々に高くしてゆき、真空管にゆっくりとエージングを施してゆきます。エージング済みの真空管を実機で使用しても、すでに安定化しておりますので、長期間に亘って、パフォーマンスを発揮してくれます。長期スパンで見た場合、エージング済みの真空管のほうが、未エージングと比して長寿命となりますので、結局お買い得な真空管ということができます。

 第4の目的は、真空管の測定精度を高めることです。エージング前の真空管は、上記のように電気的特性が時間的に変動するため、真空管の測定値も変動します。従って、エージング前の真空管をいくら測定しても、正確な値を得ることはできません。これに対して、エージング済みの真空管は電気的特性が安定しているため、真空管の測定精度を飛躍的に高めることができるのです。ヴィンテージサウンドの全真空管はエージング済みですので、おのずと真空管の測定精度およびマッチング精度を高く維持でき、高品質の真空管をご提供できるのです。

第5の目的は、サウンドを向上させることです。未エージングの真空管を使用すると、尖った感じで耳障りなサウンドがスピーカーから流れてきます。これに対して、エージング済みの真空管の場合、角がなく尖った感じが消え、なんとも言えない、心地よい真空管特有のまろやかなサウンドとなります。ヴィンテージサウンドで独自ノウハウと48時間ものエージングを施された真空管は、異次元のサウンドをお届けするでしょう。  このことから、サウンドに対して鋭い耳を持つプロフェッショナルユーザー(ミュージシャン、録音スタジオ事業者、アンプメンテナンス事業者)からのご注文が多いのも特徴です。ヴィンテージサウンドの真空管は、外形が他と一緒でも、中身は別物です。 Q.マッチドペアやマッチドクワッドの意味を教えてください? A.真空管を測定することにより、プレート電流、相互コンダクタンス、エミッション等の電気的特性が得られますが、同じ規格の真空管でも管毎にかなりのバラツキが生じます。

例えば、パワー管について100本分の各プレート電流を測定した場合、25mAから50mAまでのかなり広い範囲でプレート電流値が分布します。このように、最小値25mAの真空管と最大値50mAの真空管との間には、2倍もの開きがあります。アンプが安定して動作するには、プレート電流値誤差が10%以内と言われておりますので、当然、25mAと50mAの真空管は、ペアとして使うことはできません。

そして、測定が終了すると100本分のプレート電流値が得られますので、プレート電流値が近いものを選別してゆきます。ヴィンテージサウンドでは、プレート電流値誤差が±2.5%以内と非常に厳しい条件で選別しております。選別の結果、2本揃ったものをマッチドペア、4本揃ったものをマッチドクワッド、6本揃ったものをマッチドセクテット、8本揃ったものをマッチドオクテットとして販売しております。

ここで、ペアよりもクワッド、クワッドよりもセクテット、セクテットよりもオクテットのほうが、100本から得られる数が少ないため稀少であると言うことができます。

プリ管の場合には、1本に左右プレートを有する双極管ですので、各プレート毎に測定値が得られます。すなわち、1本のプリ管で2つの測定値が得られます。大多数のプリ管は、プレート間で測定値のバラツキがあり、アンバランスとなります。

その一方で、ごく僅かな割合でプレート間の測定値が許容誤差範囲内という双極マッチングがとられたプリ管が存在します。これが双極マッチと呼ばれ、特別に厳選されたものでその希少性は言うまでもありません。

プリ管の場合、1本に左右プレートがあるため、マッチドペア2本で4つ(左右2測定値×2本)の測定値、マッチドトリオ3本で6つ(左右2測定値×3本)、マッチドクワッド4本で8つ(左右2測定値×4本)の測定値、マッチドセクテット6本で12(左右2測定値×6本)の測定値についてマッチングを取らなければならず、上述したパワー管(測定値は1つ)よりも2倍条件が厳しくなります。このように厳しい選別をクリアしたマッチドのプリ管は、音楽バランスに優れ、最高のパフォーマンスをお約束します。

Q.低パワー指定、中パワー指定、高パワー指定とは何ですか。

A.パワー管を、3段階に選別したもので、サウンドデザインをする場合に有効な選択方法です。高パワー指定は、パワー感に溢れクリアなサウンドとなります。 一方、低パワー指定は、ややパワー感が落ちますが、ソフトで厚みのあるサウンドとなります。ギターアンプで使用する場合、低パワー指定は、より歪みやすくなります。中パワー指定は、万人受けする標準的なサウンドとなります。

Q.低ゲイン指定、中ゲイン指定、高ゲイン指定とは何ですか。

A.プリ管を、3段階に選別したもので、パワー管と同様に、サウンドデザインをする場合に有効な選択方法です。オーディオアンプの場合、高ゲイン指定は、力強く太いサウンドとなります。ギターアンプの場合、高ゲイン指定は、歪み系サウンドとなります。 一方、低ゲイン指定は、クリア系サウンドとなります。中ゲイン指定は、万人受けする標準的なサウンドとなります。

Q.アンプにはパワー管が4本実装されておりますが、購入する場合、2ペアまたは1クワッドのどちらがよろしいですか?

A.電気的には、2ペアでも1クワッドでも問題無く動作しますが、音楽的には、1クワッドで購入されるのがベストです。4本実装の場合、2本が右スピーカー、残り2本が左スピーカーに対応しているため、4本共に特性が揃ったクワッドで左右バランスをとることができるからです。一方、2ペアで購入された場合、ペア間では、特性が揃っていないため、上記左右バランスが崩れることになり、お奨めできません。耳の良い方ですと、左右で違和感を覚えることになります。

Q.現行真空管とは何ですか。

A.現行真空管とは、現在、中国、ロシア、スロバキア、米国等で製造されている真空管であって、長期にわたって安定供給が可能な真空管をいいます。同じ種類の真空管が大量に入荷しますので、高精度でマッチングをとることができ、低価格であることが魅力です。

Q.ヴィンテージ管とは何ですか。

A.ヴィンテージ管とは、製造中止となってから数十年を経過した真空管であって、入手が困難な真空管をいいます。サウンドの表現力、深みは、現行真空管よりもヴィンテージ管に軍配があがります。特に、初期の真空管は、今では考えられないほど、非常に贅沢な材料と手間暇をかけて、熟練した職人により製造されていたため、現行真空管では得られない世界を体感できます。ただし、稀少品故に年々価格が高騰していることが難点です。

特に、ヴィンテージモノのオーディオアンプやギターアンプの場合、ヴィンテージ管を使用することにより、発売当時のサウンドを体感することができます。同じ規格のヴィンテージ管でも、古いものほど良いサウンドを奏でるとされております。

Q.ヴィンテージ管のブラックプレートの意味を教えてください。

A.ブラックプレートとは、名称の通り、黒色のプレート電極であって、真空管における二次電子放出現象を抑制するためにカーボン(炭素)の粉末が塗布されたプレート電極をいいます。初期の真空管に採用されており、プレート表面がカーボンの粉末でざらざらしており、つや消しブラックのような質感です。真空管が改良されると、ブラックプレートからグレープレートと移行してゆきます。初期のブラックプレートは、グレープレートよりも高価で良いサウンドを奏でるとされております。