真空管のマッチって何?一般論

真空管アンプのオーナーになると、いずれ遭遇するのが真空管交換です。この真空管交換は単に真空管を替えればよい場合と、そうではない場合があります。

 そうでない場合、真空管交換について調べ始めると、2本マッチとか4本マッチという用語に戸惑うと思います。

 このマッチは、真空管アンプを安全に使用する上で大切な概念なのでぜひ覚えてください。

 ここで、海外から輸入したばかりの真空管をご紹介しましょう。

キレイな新品の6L6G TUNG-SOLが20本ずらりと。見た感じは全部一緒で区別が全くつきません。

10本だけ箱から出して、並べてみました。
 もちろん、どの真空管も同じ外観で全く区別つきませんね。真空管初心者の方からみるとどの真空管も同じだから、どれを使っても同じと思ってしまいます。

 ここが落とし穴で、真空管は電気を通すと、まったく別の側面を見ることができます。

 それは、真空管の電気的特性(ここでは詳細は説明しませんが、プレート電流、相互コンダクタンス、ゲイン等です。)は、外観とは裏腹に1本1本異なり、個性があるのです。

 真空管アンプを安全にかつ快適に使うには、電気的特性が揃った真空管を使うことが基本となります。

 電気的特性は、真空管試験機で1本1本の真空管について測定され、測定結果が揃ったものをグループ分けしたものがマッチなのです。

 例えば、上記の10本の真空管のうち、特性が揃った4本をつぎの画像のようにセレクトすれば、4本マッチ(クワッドとも呼ばれます)となります。

4本マッチ(クワッド)の真空管
 以下、同様に2本、6本、8本とグループ分けするとつぎのようになります。

2本マッチ(ペアともいいます)真空管

6本マッチの真空管

8本マッチの真空管

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投稿者プロフィール

佐々木 英明
佐々木 英明代表取締役 真空管を業として27年
東京都青梅市在住

株式会社クリエイティブファクトリー 創業者&代表取締役

【保有資格】
第1級陸上無線技術士
電気主任技術者
電気通信主任技術者

「真空管と質屋をこよなく愛する青梅人」で、質屋初代で質蔵を2つも建てたことがあり、電気系に強く自分で特許出願ができるという特技を持つ。

1991年 株式会社リクルート入社
1994年 都内大手特許事務所にて特許出願を担当
1998年 「ヴィンテージサウンド」にて真空管の輸入販売で創業
2000年 法人成りにより合資会社ささきに組織変更 資本金110万円
2012年 資本金1000万円に増資
2013年 株式会社クリエイティブファクトリーに組織変更
2014年 総合買取 にじや実店舗オープン
2022年 青梅街道 野上交差点そばに「にじや質店」をオープン

【好きな仕事】
真空管の輸入販売、音響コンサルティング、ブランド品・貴金属・時計等の真贋鑑定、質屋、古物商

【運営サイト】
質屋の「にじや質店」 https://nijiya-7ten.jp

真空管専門店の「ヴィンテージサウンド」 https://vintagesound.jp.jp

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